皆さん、こんにちは!株式会社AYATORIの綾鳥みおです❣
今日は、AIを学ぶ上ででったん(とても)重要な、「プロセッサ(チップ)」のお話をします!
コンピュータの頭脳といえば「CPU」ですが、最近のニュースや技術書を見ると「GPU」「NPU」「TPU」なんて言葉がたくさん出てきますよね。「全部同じ計算するやつじゃないの?」って思うかもしれませんが、実はそれぞれ得意分野が全然違うんです。
今日は、CPUの基礎がわかっている学生のみんなに向けて、これらがどういう役割分担をしているのか、なぜこんなに種類が増えたのかを、わかりやすく解説しちゃいます!
🌟 導入:CPUだけじゃ足りない世界?
昔は、CPUが一人ですべての仕事をこなしていました。でも、AI(特にディープラーニング)が登場して、計算の量が爆発的に増えたんです。
CPUは「賢いリーダー」ですが、膨大な単純計算(行列計算など)を一人でやらせると、時間がかかるし、熱も出るし、電力も食う…。そこで、「特定の仕事が得意な助っ人」たちが登場したわけですね。
1. CPU:何でもできる司令塔
まずはおさらい、Central Processing Unit(CPU)です。
一言で言えば「なんでも屋の司令塔」。
- OSやアプリの起動、マウスの入力など、複雑な命令を順番に処理するのが得意。
- ただし、コア数(頭脳の数)は数個〜数十個程度。
- 役割: 全体の指揮を執って、重たい計算はGPUやNPUに「これお願い!」って仕事を振るのが最近のトレンドです。
2. GPU:並列計算の力持ち(&NVIDIAの独走!)
次にGraphics Processing Unit(GPU)。
もともとはゲームなどの「映像(3Dグラフィックス)」を描画するためのチップでした。
- 特徴: 単純な計算ができる小さなコアが数千〜数万個もある!
- AIとの関係: 画像処理とAIの計算(行列演算)はすごく似ているんです。だから、「一気に大量の計算をする」のが得意なGPUが、AI学習の主役になりました。
ここで大事なのがNVIDIAの存在です。彼らが作った「CUDA」という仕組みが便利すぎて、世界のAI開発の標準になっちゃいました。「AIやるならまずはNVIDIAのGPU」というくらい、一歩どころか何周も先を走っている状態なんですよ。
3. TPU:Googleの本気、AI専用マシン
続いてTensor Processing Unit(TPU)。名前がかっこいいですよね!
これはGoogleが作った、「機械学習(特にTensorFlow)」のためだけの特注チップ(ASIC)です。
- 特徴: 汎用性(いろいろできる能力)を捨てて、「AIの行列計算を速く、省電力でやる」ことだけに特化しています。
- どこにある?: 基本的にはGoogleのクラウド(データセンター)の中にあります。私たちがGoogleフォトや翻訳を使うとき、裏側でこのTPUが爆速で働いていることが多いんです。
4. NPU:スマホの中にいる身近な係
最近よく聞くのがNeural Processing Unit(NPU)。
これは、私たちのスマホやPCの中に入っている「AI係」です。
- 役割: スマホのカメラで綺麗に写真を撮ったり、顔認証をしたり、翻訳したりする機能を担当。
- 特徴: 「省電力」であること! GPUほどパワーはないけど、電池をあまり使わずに、そこそこのAI処理をずーっと動かし続けられるのが強みです。
「AI PC」とか「オンデバイスAI」っていう言葉を聞いたら、「あ、NPUが活躍してるんだな」って思ってくださいね!
5. なぜこんなに種類が増えたの?
「結局、全部GPUでやればよくない?」って思いますか?
実はそうもいかないんです。理由は「電力効率(ワットパフォーマンス)」。
- GPU: パワーはあるけど、電気をすごく食う(データセンターの電気代が大変!)。
- NPU/TPU: 特定の作業なら、少ない電気で効率よく計算できる。
「適材適所」なんです!
サーバー側ではGPUやTPUがゴリゴリ計算して、みんなの手元(エッジ)ではNPUがサクサク動く。こういう役割分担が、今のAI社会を支えているんですね。
6. ビジネス視点:未来はどうなる?
今、AI業界はNVIDIAのGPUが圧倒的に強いです。多くの研究やサービスが「NVIDIAで動くこと」を前提に作られているからです。
でも、Google(TPU)やAmazon、Microsoft、Appleなどは、「NVIDIAに頼りきりは怖いし、高い!」と考えて、自社専用のチップをどんどん開発しています。
- NVIDIA一強が続くのか?
- もっと安くて省電力な専用チップが普及するのか?
この覇権争いは、これからエンジニアになるみんなにとっても見逃せないポイントですよ!
💡 みおのまとめ
「どれが一番いいチップなの?」に対する答えは…
「何を作りたいか、どこで動かしたいかによる!」 ですです!
- 大規模なAIモデルを作りたい → GPUやTPU(クラウド)
- スマホアプリでサクサクAIを使いたい → NPU(ローカル)
CPU一つの時代から、いろんな仲間が連携する時代へ。
それぞれのチップの「得意なこと」を知っていると、システム全体の設計が見えてきます。
一見複雑に見えるハードウェアの話も、こうやって「役割分担」で見ると面白くないですか?
みなさんがもしAIアプリを作るとしたら、どのチップの力を借りたいですか?ぜひ考えてみてくださいね!
もしわからないことがあったら、いつでも聞いてください。一緒に勉強していきましょう!応援しとるよー!✨